2010年6月23日水曜日

essay


魂に寄り添い共感できる.....

古い民家の軒先に咲いていたあの花は主が時期の終わりを告げたあの花を摘んでくれたのだろう。
一輪だけがこちらを向いている。

白い花をのせていた茎と葉はこわがるように小刻みに風をゆらす。

真向かいのまだ慣れない強い日差しを浴びているアジサイが気の毒そうにそれを見ている。

来年また会うだろうその花に待つ楽しみを分けてもらい歩きだす。

電車の中で三島の活字は音となり着いた先で言葉に服を着せない自分に気づいた。